Last Modified: 3/02/02
基礎微生物学に関連した問題を集めてみました。
★実は私,なぜかケアマネ(介護支援専門員:大阪府)の資格も持っていますし,日本医師会認定産業医でもあるので,「介護保険関連」や「産業保健関連」の問題もいっしょに解説したい気持ちがいっぱいです。時間があれば対応したいと思います。
解答や解説について,間違いや異論・文句や質問などがあれば,私あてにメールください
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抗体産生で正しいのはどれか。
1. 好中球は抗原提示細胞である。
2. B細胞が抗体産生細胞に分化する。
3. 異物に対して IgG が最も早期に産生される。
4. 血中濃度が最も高い抗体は IgM である。
腸管出血性大腸菌 O157 感染症に見られる症状はどれか。
1. 腸穿孔
2. 蛋白漏出性胃腸症
3. 過敏性腸症候群
4. 溶血性尿毒症症候群
基礎疾患のない呼吸器感染症に対する抗菌薬の使用で適切でないのはどれか。
1. セフェム系抗菌薬の投与開始前に,皮内反応の結果を主治医に確認した。
2. 初回投与後 30 分,蕁麻疹様の皮疹が出現したので減量し,主治医に連絡した。
3. 第2回投与時,冷汗と口唇のしびれ感とが出現したので中止し,主治医に連絡した。
4. 投与後5日,解熱傾向がないので継続投与について主治医に確認した。
消化性潰瘍の治療に抗菌薬が処方される目的はどれか。
1. 日和見感染の防止
2. 胆道感染の防止
3. 胃粘膜の微生物の除去
4. 正常腸内細菌叢の除去
輸血後宿主片対宿主病(GVHD)で正しいのはどれか。
1. 赤血球濃厚液では起こらない。
2. 新鮮凍結血漿で起こる。
3. 血縁者からの輸血では起こりにくい。
4. 血液に放射線を照射して予防する。
無菌操作で正しいのはどれか。
汚染や感染のない皮膚欠損のある創傷の処置で正しいのはどれか。
1. 黒色の痂皮は除去しない。
2. 創傷の外周から中心に向けて消毒する。
3. 創傷は湿潤環境に保つ。
4. 創傷はポビドンヨードで消毒する。
メチシリン耐性黄色ぶどう球菌(MRSA)が鼻腔から検出された在宅療養者への指導で正しいのはどれか。
1. 食器は消毒後に洗う。
2. ベッド周囲は消毒用アルコールで拭く。
3. 手洗いには薬用石けんを使う。
4. 外出時にはマスクをする。
チーズ状帯下,強い掻痒感および性交時の出血を訴える女性に考えられるのはどれか。
1. トリコモナス腟炎
2. カンジダ腟炎
3. 淋菌性頸管炎
4. クラミジア頸管炎
B型肝炎の垂直感染防止に有効なのはどれか。
1. キャリア妊婦に HB ワクチンの接種を行う。
2. 新生児の沐浴には次亜塩素酸ナトリウムを用いる。
3. 新生児に母乳を与えない。
4. 新生児に抗 HBs ヒト免疫グロブリンと HB ワクチンとを投与する。
乳幼児が受ける定期予防接種の注意事項で正しいのはどれか。
1. 夏季には接種をしてはならない。
2. アレルギー体質の児には禁忌である。
3. 接種後 24 時間経過すれば副反応の出現はない。
4. 接種当日は入浴してよい。
55歳の男性。会社員。妻と2人暮らし。人間ドックでC型肝炎ウイルス(HCV)抗体陽性を指摘された。自覚症状はない。受診の結果,HCV-RNA陽性,AST(GOT) 20 IU/l,ALT(GPT) 30 IU/l,総蛋白 7.5 g/dl,アルブミン 4.5 g/dl,総コレステロール 201 mg/dl であった。約 15 年前に輸血を受けたことがある。身長 168 cm,体重 64 kg。1年前から週に5日のペースで毎日約 5 km のジョギングを始め,体重が約 4 kg 減っている。若いころから酒が好きで,現在は毎日ビールを約 700 ml 飲んでいる。
〔問題13〕
受診時の状態はどれか。
1. 過去にC型肝炎ウイルスに感染し,現在血液中にウイルスは存在しない。
2. 現在血液中にC型肝炎ウイルスは存在しないが,肝細胞の破壊がある。
3. 現在血液中にC型肝炎ウイルスが存在しているが,肝細胞の破壊はない。
4. 現在血液中にC型肝炎ウイルスが存在しており,肝細胞が破壊されている。
〔問題14〕
男性への指導内容で適切なのはどれか。
1. ジョギングを軽い体操に変更する。
2. 動物性蛋白質をできるだけ摂取する。
3. 自覚症状がなければ受診しなくてもよい。
4. 飲酒をやめるよう勧める。
〔問題15〕
5年が経過し,男性の病態が慢性C型肝炎へと進行したため,インターフェロン療法が始まった。治療開始後 30 日,男性は不眠になり「仕事もうまくいかないし,どうせ肝癌になるのだし,もう死んでしまいたい」と看護婦に訴えた。
対応で適切なのはどれか。
1. 「もう少し頑張ればウイルスを駆除できますよ」
2. 「気持ちが明るくなる薬を処方してもらいましょう」
3. 「インターフェロン療法を中止することになるでしょう」
4. 「気分転換になるようなことを考えましょう」